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医療法人社団ひかり
(新医院工事でご不便をおかけして大変申し訳ございません)  
2025年春新卒歯科衛生士募集中
※土曜日は小児歯科診療専用日(成人の予約一部可)です。

最終受付時間は16時半まで、診療時間中のみ電話受付可能です。
当院への通院は唾液検査(税込1,100円)を受けることが前提となります。
エース歯科は「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」認定の歯科医院です。
2024年4月17日㈬5月15日㈬6月19日㈬は院内研修で休診です。
,エース歯科の感染予防対策について

0279-55-1181

  TEL番号の覚え方GO!GO!いい歯一番!!

診療時間:9:00~12:25/13:30~17:00

最終受付 午前12:00まで 午後16:30まで

休診日:木曜・日曜​・祝日(完全週休2日制)

エース歯科の虫歯の治療

虫歯の治療

当院では、

虫歯の治療(歯に穴が空いた部分の虫歯菌に感染して軟らかくなってしまった歯質を削り取り、その削り取った部分を人工物で埋める治療)や根管治療(歯の神経の組織を抜いたり、根の中の細菌によって感染した組織が入っていた管の部分をきれいにしたりする治療)、

シーラント(虫歯になりやすい奥歯の溝をふさいで虫歯菌を侵入させなくする治療)などの保険でまかなわれる治療も行っております。

虫歯治療は治療開始が早ければ早いほど歯を削る量が少なくなりますし、虫歯の再発のリスクが低くなります。

脱灰しているだけの初期虫歯や大人の慢性虫歯の場合は、その方の虫歯にかかるリスクを考慮し、虫歯にかかりにくいと判断したときには、フッ化物を応用することで、歯をなるべく削らずに再石灰化を促すことで経過観察をする場合もあります。

痛みに弱い患者さまには、レーザー療法など高度な治療も対応可能です。

痛みにお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

 

知覚過敏の治療について

知覚過敏の原因には、虫歯、歯周病、かみ合わせの力の問題などさまざまありますので、その原因に応じた対策と治療が必要です。

知覚過敏の症状が軽い場合はその場所にお薬を塗布する方法の他に、レーザーを1回/30~60秒を数回程行う事で知覚過敏が治まる・あるいは楽になりことがあります。

気になる方は一度お試しください。

また、知覚過敏の症状が非常に強く痛みを訴える場合や歯の表面に亀裂を発見したときには痛みの症状を取るためにやむをえず神経を取る治療をすることもあります。

 

フッ化物の応用

当院に来院される患者様には虫歯の予防法に効果的なフッ化物の使い方をお伝えしています。

ぜひみなさんの毎日の歯磨き習慣の中に取り入れてほしいと思います。

 

どうして虫歯になるの?

ある日突然、

歯が凍(し)みて、痛い!

以前より歯と歯の間に物がはさまりやすくなった。

舌の先で触れるととがっていて歯が欠けているようだ。

これは、もしかしたら虫歯が原因かもしれません。

皆さんは、毎日食後に歯を磨いているのにどうして虫歯になるのか不思議に思ったことはありませんか?

あるいは、あの人あんまり歯磨きしていないのに全く虫歯がないんだって!

なんていうお話を聞いたことはありませんか?

もちろん、大きなケガでもしない限り、歯にいきなり大きな穴が空くことはありません。

宇宙船の硬い船体を溶かす映画「エイリアン」の超強酸性の体液ならともかく、虫歯の原因と言われるプラーク(歯垢)中の虫歯菌の作り出す酸(主に乳酸)が一昼夜にして歯を溶かして大きな穴を空けることは不可能です。

この虫歯菌の出す酸は食品に含まれる糖質を細菌が分解することによって作られます。

ここで仮に私たちが肉眼でミクロの世界を見ることが出来るとしましょう。

そうして、歯の表面で起こっていることを見てみると・・・

私たちのお口の中では、通常食事のたびに唾液を介して歯の表面のエナメル質にへばりついたプラーク(歯垢)は細菌の代謝によって酸性度を増したり減らしたりを繰り返しています。

それは、まるで海岸の寄せては返す波で乾いた砂浜が洗われる波打ち際のようです。

酸性化では歯の結晶成分の粒が唾液中に溶け出します。(脱灰、だっかい)

酸性でなくなると再び結晶成分が唾液中から結晶の粒となって再び元の溶け出した歯の場所に戻ります。(再石灰化、さいせっかいか)

このように歯の表面の脱灰と再石灰化は際限なく行きつ戻りつを繰り返して、絶妙に揺らぎ合いながらバランスを保っています。

これは虫歯のある人でも虫歯のない人でも平等にお口の中で起こっている現象です。

実は虫歯の穴が大きくなるかならないかは唾液が大きく関わっています。

この食事のたびに溶け出したり戻ってきたりを繰り返すバランスを保った平衡(へいこう)状態を作る唾液の性質のことを唾液の緩衝能(かんしょうのう、あるいは唾液の緩衝能力)と呼んでいます。

この驚くべき唾液の能力には個人差があります。

ですから唾液のこの能力が優れていれば、仮に脱灰の時間が長くなって歯の表面の結晶が多少スカスカになったとしても、唾液が中性に戻してくれるので歯の表面に結晶成分は元に戻りやすくなります。

つまり虫歯になりにくくなる、ということです。

これが一人ひとりのお口の状態によって虫歯の成りやすさ成りにくさが違う理由です。

したがって同じ食生活習慣を共有している家族では、歯の硬さや唾液腺などの先天的な遺伝的要素が似ているのは元より、後天的な環境面では、互いに似たような虫歯菌の集団にさらされてくるようになります。

そして、この唾液の緩衝能力の強さもだんだん家族で似てきます。

そして、あとで詳しく述べる虫歯ができる4つの条件が重なってしまうとこの脱灰と再石灰化の絶妙なバランスが歯の表面で崩れていき虫歯の発生につながります。

歯のミネラル分が唾液中に溶け出す(脱灰)時間が優勢になると、歯の結晶が元通りに戻る前に再びミネラル分が溶け出してしまい、歯の表面のエナメル質の結晶はところどころで櫛の歯が欠けたように抜け落ちた状態になってきます。

つまり歯のきれいな結晶のところどころに穴がポツポツ空いた巣のような状態になります。

この場所を今度は肉眼で見ると歯の表面が白く濁ったように見えます。

ちょうど透明な氷の中に細かいつぶつぶの気泡が入ると白く見えるのと似ています。

光が細かい空気の空洞の粒の所で乱反射して白濁して見えるのです。

この段階の虫歯を初期虫歯と言います。

虫歯とは言え、まだ歯そのものの結晶の格子構造はかろうじて保たれている状態です。

この歯に穴が空いてしまう一歩手前の初期虫歯という状態の虫歯であれば、フッ素をうまく応用することで削らずに修復することができます。

しかしながらさらに脱灰が進んで、いよいよ巣の空洞部分が多くなって歯の結晶構造が保てなくなると歯の中で結晶の崩壊が始まります。

白濁した歯の表面のところどころに崩落した結晶のデコボコができ、お口の中のさまざまな着色成分がデコボコの部分に沈着して、デコボコ部分がコゲ茶色や黒色に変色してきます。

この時点で何らかの力が加わると一気に歯の表面が崩れ落ちて穴が空いた状態になります。

これがみなさんのよく知っている穴のあいた虫歯です。

また、歯の結晶構造が崩れ落ちた穴の中ではすでに虫歯菌が繁殖しながら歯の結晶を溶かして崩して空洞を広げていきます。

清掃が行き届かず、適度に温かく自動的に三度の食事のほかにおやつまで供給される虫歯の穴の中は虫歯菌にとってはとても快適なこの世のパラダイスです。

ますます虫歯菌が虫歯の空洞の中で繁殖しながら、さらに歯の内部に侵入していくことになります。

歯の最外層にある人体の組織の中で最も硬いエナメル質は歯の神経の部屋(歯髄、しずい)に向かって縦に繊維状の小柱構造(束ねたストローのような構造)をしています。

従って、繁茂した虫歯菌の侵攻軍は横方向には進みにくいのであまり広がらず、進みやすいエナメル質の内側のやや軟らかい組織の象牙質に向かってエナメル質の繊維構造に沿って直線的に進んで、象牙質に到達することになります。

虫歯菌がエナメル質と象牙質の境目に達すると、今度は図のようにその境界面に沿って虫歯菌は横に広がり脱灰を進めて歯の結晶構造を破壊し始めます。

エナメル質より軟らかな硬さの象牙質は簡単に脱灰されて、硬いエナメル質が殻状になって虫歯になった軟らかい象牙質を傘のように覆い始めます。

虫歯菌は外のエナメル質に守られながら、エナメル質の傘の中でさらに象牙質を下掘れ状に壊していきます。

象牙質の中には神経組織から伸びる象牙細管という組織の中に生きた細胞の足が入っていますので、今や外界と交通してしまった象牙質に温冷刺激やチョコレートなどの浸透圧の高い飲食物が触れると凍み(しみ)などの痛みを起こします。

そして、ついに虫歯菌が歯髄(いわゆる歯の神経)に達すると感染を起こし虫歯特有の鋭い激痛を感じるようになります。

虫歯の進行がここまで達すると痛みに耐えられずに、たいていの人は泣く泣く歯科医院に連絡することになります。

虫歯の原因

虫歯の原因は、①虫歯菌、②食事、③宿主(歯質など)、④時間の4つが相互に関係しています。

 

1. 虫歯菌・・・虫歯菌の数や種類 

数が多いほど不溶性グルカン(ネバネバ物質)を作る量も多くなります。

ミュータンス菌やソブリヌス菌(ミュータンス菌より悪玉)がネバネバをつくる代表的な菌です。

酸を作る能力が高いのがラクトバチルス菌を代表とする乳酸菌の仲間です。

乳酸菌は歯の中で穴を広げていく菌です。

 

2. 食事・・・糖類(主に砂糖)の摂取状況(量や頻度、摂るタイミング)、粘着性のある食事の内容などの食習慣

食事の内容が虫歯菌の好きな糖主体の炭水化物中心であればお口の中で虫歯菌が繁殖するのはおわかりのことでしょう。

唾液が酸を中和する前に頻回に糖を摂取し続ければ歯の表面はまたたく間に酸に侵されていきます。

 

3. 宿主(歯質)・・・歯の構造、歯並び、唾液の量と質、お薬の服用、歯ぎしりや食いしばりなどの態癖

歯の結晶の構造がもろければ酸に対する抵抗力も劣ります。

また、お薬の副作用で唾液が少なければ酸を中和する能力が発揮できず、歯の脱灰が進みます。

歯並びが悪ければ清掃不良、唾液の自浄作用も働かず、虫歯菌の温床となります。

また、歯ぎしりや食いしばりがひどいとはに細かい傷や亀裂が生じ、そこに虫歯菌が侵入して虫歯の原因を作ります。

 

4. 時間・・・細菌が産生する酸に歯がさらされる時間が長いほど歯の構成要素のミネラル分が溶け出して脱灰が進みます。

 

これらの4つの条件が重なると虫歯の成り立ちのところでお話した脱灰と再石灰化のバランスが崩れて、脱灰時間が優勢となり虫歯ができ始めます。

 

この虫歯の原因の中でも最も大きな要因を占めるのは唾液の量と緩衝作用の能力(緩衝能)と言われています。

 

虫歯になりやすい場所

1. 奥歯の噛む溝の場所

 

2. 歯と歯の間

 

3. 歯と歯ぐきとの境目

 

4. 歯が重なっている場所

 

5. 歯の根の部分

 

6. 詰め物やかぶせ物と歯との境目

 

7. 親知らず(斜め向きの歯や半分歯ぐきに隠れた歯)

 

この中で一度虫歯になった部分を詰め物やかぶせ物で修復した歯は、特に注意が必要です。

詰め物やかぶせ物と歯との境目をミクロの目で見てみると実は段差があることが多く、その段差にプラークがたまりやすい状況になっています。

また現在の歯科治療では小さい虫歯に詰める詰め物の材料は虫歯菌を呼び込みやすいプラスチック材料を使うしか方法がないので、将来プラスチックが劣化してくると自分の歯以上に虫歯予防の注意を払わなければ確実に二次虫歯の原因となります。

 

詰め物やかぶせ物の境界部分はメンテナンス時に肉眼やレントゲン写真で虫歯が発見しづらいので、結果として二次虫歯が進行して穴の空いた状態で発見されることが多くなります。

一度虫歯になった場所は治療したあとで虫歯にかかるリスクが格段に高まるので、絶対に虫歯を作らないことがとても大切なのです。

確かに、詰め物やかぶせ物が入って治療が終わると安心してしまい、もうこの歯は虫歯にはならないと誤解をされている方が多いことも事実です。

もっと大きな誤解を言えば、現代の歯科技術では大きく穴の空いてしまった虫歯は自然治癒に導くことはできません。

現代の歯科治療をたとえて言うなら、冠をかぶせたり、詰め物を詰めたりしている医療行為は歯を治しているどころか、ジルコニアや金属、プラスチックなどでできた高価な硬い絆創膏を削ってしまった弱い歯の表面に接着剤で貼ってしのいでいるに過ぎないのです。

貼り付けた絆創膏は日々細菌や温度差にさらされ、劣化し汚染されていきます。

お口の中の虫歯になりやすい環境が高価な絆創膏を貼り付ける前後で変わっていなければ、絆創膏の境目から再び虫歯菌に侵され始めるのは明らかでしょう。

ですから、歯を綺麗に磨くことだけでは虫歯予防としては不完全で、虫歯にならない環境にお口の状態をシフトしていくことこそが新たな虫歯の発生を予防することにつながるのです。

 

虫歯の治療の第一歩はお口の環境改善から

虫歯は生活習慣病の一種です。

歯磨きや食事、フッ化物の応用など、生活習慣を改善していかなければ、再発するリスクの高い病気なのです。

歯は一度虫歯になって穴が空くと、もはや自然に穴が埋まって治ることは決してありません。

虫歯は風邪や口内炎などの病気と違い、不可逆性の疾患と言われるゆえんです。

歯の虫歯の部分は虫歯菌によって感染され、脱灰の影響で歯質はぼそぼそにもろくなっています。

歯科医院でよく聞かれる不快なキーンという音を発する歯科用タービンと呼ばれる水冷の高速切削器具を使ってこの感染したぼそぼその歯質を削り取ります。

この軟らかくなった歯質を削り取ると次に硬い歯質が現れてきます。

この硬い歯質の中にも一部細菌が侵入していますので、象牙質にまで及んだ虫歯の治療では、う蝕検知液(カリエスディテクター)という濃いピンク色の薬剤を使いながら注意深く感染した歯質をエキスカという手用切削器具で注意深く丁寧にこすり取っていきます。

手用の道具を使う理由は、高速切削器具を歯の中の歯髄に近い部分で使うと高熱を発するため歯髄に不可逆性のダメージを与えることもあるからです。

それだけ歯髄は温度の変化に敏感なとてもデリケートな組織なのです。

安易に神経(歯髄組織の俗称)取ってしまうと歯の寿命が著しく短くなってしまいますから、この見えない操作を確実に行っているかどうかが歯科医の腕の見せ所です。

ただし、ここまで注意深く行っても虫歯の穴が深く感染歯質が歯髄にまで及んでいる場合にはやむを得ず神経を取る処置をしなくてはならない場合もあります。

虫歯の穴が小さい場合にはレジン充填を行い、穴が大きくかみ合わせや隣の歯との位置的な問題を抱える歯については金属やセラミックの詰め物(ジルコニアインレーなど)やかぶせ物(ジルコニアクラウンなど)で補うことになります。

虫歯を削り取った穴が歯髄に近いほど深い場合はフッ素徐放性の接着材料を使って歯質を強化しつつ歯の内部を補強して型取りをすることもあります。

患者さまにより良い歯科医療をご提供できるよう、歯科医師、歯科衛生士ともに勉強会などに積極的に参加し、日々技術の研鑽に努めております。

虫歯にお悩みの患者さまは、ぜひ一度当院にご相談ください。

ご自身のお口の状態を、わかりやすく伝えます

当院の院長がこだわりを持っているのが、「お口の写真撮影」です。

治療の前には必ず写真を撮影し、データとして保存しています。

患者さまごとに個別のファイルをご用意し、一人ひとりのお口の状態を時系列で管理していますので、過去にさかのぼって治療の経過を確認することが可能です。

患者さまもご自分のお口の中を客観的に見ることで、治療への意識も高くなります。

お口の中の状態は一人一人個性があります。

つまり虫歯のでき方にも個性があって、それは前にもお話したように主に唾液の性質(唾液の緩衝能)によるところが大きいです。

当院では様々な唾液検査の方法で虫歯にかかるリスクを判定することができます。

虫歯菌を培養する確実性の高い検査のサリバテスト(1,100円 税込)。

 

う蝕検知液(カリエスディテクター)

歯科用タービンで削っているその歯質が虫歯であるのかないのか、境界部分は実は手指の感覚だけでは厳密にはわかりません。

私たち熟練の歯科医師の手指感覚で軟らかい部分と知覚できる範囲はまずは間違いなくう蝕にかかった感染歯質です。

問題はタービンで削っているときの手指感覚が歯の硬さを感じたときです。ここからがう蝕検知液(カリエスディテクター)の出番です。

特に放置された子どもの虫歯は歯質自体が軟らかく(軟化象牙質)、これは急性虫歯と呼ばれる状態ですので、歯髄の近くまで感染歯質が及んでいることが多いです。

何回もしつこいくらいにう蝕検知液で歯質を染め出しながらエキスかを使って注意深く露髄(歯髄が露出すること、または神経が顔を見せること)しないように濃くピンク色に染まった感染歯質を取り除いてゆきます。

手用のよく切れる刃物のエキスカという道具を使う理由は、前にも述べましたが、歯の中の歯髄が温度変化にとても敏感なので、高熱になる高速切削器具を水流で冷やしながら行う虫歯除去という行為自体が歯髄には致命的に作用するからです。

よく切れる鋭利なエキスカという道具を使うことがこの治療のポイントです。

そうしてやっと最後に限りなく淡いピンク色にしか染まらなくなるまでこの地道な作業を行って初めて虫歯を取り切ったということができます。

この保険点数に全く反映されない医療行為に対して、十分に時間をかけて注意を払っている歯科医師は真に信頼できる歯科医師ということができるでしょう。

すぐに神経を取って痛みを鎮める処置を行ってくれる歯科医師は、痛みを取るという行為は患者さんにとってみれば短期的にはありがたい存在かもしれません。

ですが、それはその場限りの、そしてその後のその歯の行く末を考えれば間違った医療行為と言わざるを得ないでしょう。

もちろんう蝕検知液などの客観的な指標を用いずに手指の感覚だけで虫歯治療を行うことは感染歯質を取り残したまま蓋をすることにつながる愚かしい誤った医療行為です。

知覚過敏の治療

患者さんの訴えでよくあるのが、歯がしみる症状の知覚過敏です。

知覚過敏があることで、この歯が虫歯ではないかと心配されて来院されますが、実はその知覚過敏の原因は虫歯でないことの方が多いです。

もちろん虫歯や歯周病が原因の場合もありますが、知覚過敏の一番大きな原因はかみ合わせの力によって引き起こされるものです。

これは意外に思われるかもしれません。

意識的にせよ、無意識的にせよ一本一本の歯にかかる力は一様ではありません。

難しい説明は省きますが、歯に過大なかみ合わせの力がかかるとちょうど歯の根元の部分のミクロの結晶構造がボロボロと崩れて、やがてくさび状に削れて見える状態になります。

この現象が徐々に進む場合は症状はほとんど出ませんが、ストレスなどの原因で強い噛みしめが続くと結晶構造の崩れが急激に進んでミクロの亀裂や破損が生じ、知覚過敏の症状となって現れるのです。

 

知覚過敏の治療については症状の強弱で方法が異なります。

症状が弱い場合には知覚過敏を起こしている歯の表面に薬剤を数回塗って症状が軽くなるのを待ちます。

知覚過敏の場所がくさび状に削れている場合にはセメントやプラスチックを詰めて経過観察を行います。

それでもしみるような強い知覚過敏の場合は、その場所にレーザー光を当てたり、一時的にプラスチックなどを薄く盛って様子を見ることもあります。

歯の凍み(しみ)が強烈で、もはや凍みが痛みを伴っていて歯髄炎が疑われる場合は、やむをえず麻酔をして神経を取る処置をしなければ症状が治まらない場合もあります。

いずれにしても神経を取るとその歯の寿命が短くなってしまうので、くれぐれも神経を取ることには慎重に対応していく必要があります。

フッ化物の応用

 

虫歯の治療をする前にサリバテストなどの虫歯のかかりやすさ、かかりにくさのリスク検査をすることでひとりひとりの患者さんに対して、どのようにその虫歯の治療を行うべきか、予防にはどのような対策が必要かなどの診断がより正確に行えるようになります。

もし、あなたが虫歯になりやすいと診断された場合には、糖質制限などの食生活の改善が必要なことはもちろん、普段お使いの歯磨き剤をより高濃度の歯磨き剤に変えたほうがよいでしょう。

また、夜寝る前にフッ素洗口を毎日継続して行うことでより虫歯に対して抵抗性のある歯をつくることができます。

もちろん院長である私も毎日実践しています。

フッ素塗布やフッ素洗口はお子様が行う虫歯予防処置と考えておられる方もいるかもしれません。

しかしながら、まだまだ生えたてで虫歯菌の酸に冒されがちな子どもの乳歯や永久歯はもちろんのこと、大人の方でも歯の根元虫歯の効果的な予防対策になりますので、このフッ素洗口はぜひ取り入れてほしい習慣です。